タロット☆マジック【完】
「勝負しなさい、白井雪!」
面倒臭いなぁ……と、雪は呟きながら、
勝つ気満々のジョセフィーヌの後を追った。
頑張れよ、雪。
と、その背中を見ていると……。
「……ちょっと。アンタたちも、来なさいよっ!」
強引に、グラウンドの端の方で座らせられていた。
ジョセフィーヌいわく。
「審判が居なきゃ、勝負にならないわっ!」だそうだ。
「帰っていいかな……。」
ライチが、ボソッと呟いた。
帰りたいけど、雪の「帰るなオーラ」に俺たちはガックリと肩を落とした。
ジョセフィーヌは、俺達の前でわけわかんない踊りを踊っている。
……猛烈に眠いのは、俺だけだろうか?
そう思って横を見れば、1人は爆睡。1人は、リンゴの事を考えているのか、上の空だ。