さよなら、いつか。②―幕末新選組伝―
「明日も来ますね。」
「ああ、頼むよ。」
ぺこりと頭を下げて、部屋を後にする。
「最後は、沖田さんね。」
沖田さんのページに書かれているものに、あの薬を出せとか、そういうことは何も記されていない。
「やっぱり治療法は見つからないのかなぁ…。」
労咳―――結核なんて、現代では大した病気ではなかったと思う。
それはきっと治療法が見つかったからで。
もっと医療のことも、学んでおけば良かったな。