さよなら、いつか。②―幕末新選組伝―
「大丈夫だって。あずは心配しすぎ・・・コホッ!」
「ほら、言わんこっちゃないじゃないですか。」
傍に敷いてあった布団から毛布を剥がして、それを沖田さんの肩にかける。
「風邪をひいたら大変ですよ。」
近藤さんだって心配するに違いない。
それに、長州が不穏な動きを見せている今だし、幹部が体調不良で抜けるのは大きなボロになる。
「・・・ありがとう。」
沖田さんの頬がほんのり赤く見える。
もしかして──?
「熱あるんじゃないですか!?」
「ち、違っ・・・」
新選組の体調管理を任されてる私にとって、これは重要なこと。
沖田さんのおでこに手を伸ばす。
「熱はないみたいですね。」
良かった。
そう思いながら沖田さんから離れる。
どういうことか、さっきよりも顔は赤いけれど。