さよなら、いつか。②―幕末新選組伝―
「・・・馬鹿。」
「はい?」
今、馬鹿って言った?
私なにかしたかしら。
「・・・なんでもない。」
えええ!?
何だろう、ホントに。
気になるけれどどうしても聞くことが出来ない。
聞いちゃいけないような気がして。
「うう、わかりました。」
しぶしぶ納得する。
なんだか今日の沖田さんはらしくないな。
やっぱり熱があるのかな、と思ってじっと見つめるけど、パッと反らされてしまった。
がーん。
き、嫌われたかも・・・。
しつこくし過ぎたかもしれない。
ずーんと沈みながら、沖田さんの部屋を後にした。