青く澄んだ空∞
ー麻斗sideー
まだか……
俺は今、木の後ろに隠れて汐音を見てる。
…覗きじゃねぇからなっ///
監視だ!監視。
そう思っているときに
「お~いっ!汐音!!」
声の先には、フードを被ってダテメをかけている“大河”…そう、ヤツがいた。
ほらな。
……ドンピシャじゃん、俺。
「もうっ!遅いっ!待ったんだから」
「ごめんって」
ヤツが汐音の頭をヨシヨシする。
汐音も汐音で嬉しそうだし。
…恋人みてーじゃん。
チクショー!
俺の汐音を取るんじゃねぇよ。
あいつの頭撫でていいのは、俺だけなんだからよ。
…ここで俺は間違えた。
この様子が大河に見られていたことに。
そして大河が俺のことを試そうとしていることにも。
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