俺が唯一愛した女


「仕事探してるとか?」



店員から釣り銭と
履歴書を受け取り



振り返った瞬間



俺の後ろに並んでいた
知らない男が突然話しかけて来る。



『関係ないだろ』



馴れ馴れしい奴..



そんな事を考えつつ
コンビニを後にする



「おい、待てって!」



誰だ…コイツ?



俺の後を追って来たのは
話しかけて来た先程の男。



「友達になろや♪」



何かの勧誘?



ワックスで綺麗に
セットされた黒髪



スーツ姿で如何にも
胡散臭そうなこの男。



『は?』



「俺と友達にならへん?」



男の俺から見ても
格好良いと思える



綺麗な顔立ちを
持ったこの男は



理解不能な言葉を笑顔で俺に言った。



『…ホモ?』



本人を目の前にして
思わず口に出す俺。



「しばくぞ?」



『……。』



言葉と逆に爆笑する男を無視し
俺は、家方面へと歩き始めた。

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