恋愛談義!
持っていたアルミホイルと缶コーヒーを渡すと、井上礼央はさっそく中身を開けて、立ったまま大きな口でサンドイッチを頬張った。
「あ、じゃあ……」
「あたしたち、これで……」
二人はなんだか気まずい雰囲気で顔を見合わせると、そそくさとこの場から離れていく。
ふふん……
65点程度の小娘が、ほぼ満点(わざと満点にしない)の私に勝てるとでも?
そんな思いで彼女たちを見送る。
「――青木サン、いい性格してる」
ぼそっとつぶやく井上礼央は、ちゃんと私の行動の意味がわかっているらしい。