Secret Prince[短篇]
…離したくない。
でも、梨華がもう無理って俺の胸を叩くもんだから、ゆっくりと唇を離してやった。
「はぁ、はぁ…さ、殺人鬼!」
「…何言ってんの?」
ウルウルさせた瞳で俺を見るな。
殺人鬼はお前だろ?
俺のこと、んな夢中にさせんなよ。
「…あっちの勉強、しよーぜ?」
「ば、馬鹿じゃないの!?」
ベッドルームを指差す俺。
その指の先を見て赤くなる梨華。
その顔は、良いってとっていいんだろ?
イヤイヤと首を横ぬ振る梨華の腕を引っ張り、向うは暗闇。
「テストがぁ~…卒業できなかったらどうするのさ!」
「…そんときは俺んとこで専業主婦だろ?」
うん、それがいい。
家に帰ると梨華がいる。
…最高じゃん。
「裕二のばーか!」