小さな豆子は霊能力者!? ―マイ・プレス―

「話は後だ、
 あいつを止めるんだろ?」

「あ・・・花子さん」

彼の話は多少気になったもの、

今は・・・

【一ちゃん・・・一ちゃぁーん】

「花子さんを
 黄泉の世界へ戻してあげなくっちゃ」

でも・・・どうしよう、

私のこと知られちゃう・・・

「今はそんな事、置いとけ、
 花子に集中しろよな」

やっぱ私の思ってること、

こいつはわかってる!

なんでぇえええ!

「来るぞ」

「へっ!?」

【お前らも来い・・・
 花子と一緒に・・・】

そう言い放った花子さんは

一気に豹変した

「わっぷ!瘴気っ!?」

花子さんは

霊界から持ち込んだと思われる、

毒の煙、瘴気(しょうき)を放った

ちなみに、この煙を吸うと死んでしまう

恐ろしい毒なのだ

「おい、ここから出るぞ!」

「あ、うん・・・」

デカ男は私の腕を引き、

トイレから脱出を試みた

《ガチャッ》

「おっしゃ!」

「うっぷ・・・」

トイレから脱出できたものの、

以前、

トイレからあふれ出した瘴気は

周りに絶え間なく

流れ込んでくる

「おい、大丈夫か」

「な、何とか・・・」

うぅ、情けない・・・

霊能力者として訓練してきて

一番鍛えられたのが、

この瘴気に対する回避方法

まぁ、1番良くて

効果的なのは、

ずっと息を止めていることだが・・・

無理!無理でしょ!!

ずっと息止めてたら死んじゃうから!

「なぁ、あいつどうすんだよ?」

「あぁ・・・」

これだから瘴気は怖いんだよね

一番嫌いだわ
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