小さな豆子は霊能力者!? ―マイ・プレス―
それで鈴可ちゃんまで
ゴール出来ないなんて洒落にならない
「あ 私 ほんとゆっくり行くから
鈴可ちゃん 気にしないで先行ってね!!」
精一杯の笑顔 お願い バレないで
「そう わかったわ 無理しないでね!」
「…うんっ」
鈴可ちゃんは少しだけスピードをあげて
私の前を走っていった
…よし これで誰にも迷惑かけずに済んだ
後はゆっくりでも確実にゴールに進む
ただそれだけ
でもその気持ちとは裏腹に
ただただ痛みは強くなるばかり
私のスピードは格段に落ちていき
遂には周りに人は誰一人としていなくなった