続・俺様王子の初恋





ズルい。





葵はよく俺にそう言うけど、
本当にズルいのは葵だ。








・・・・・・こういう時、本当に・・・










「 やべぇ・・・・押えらんねー・・・・ 」







我慢ができなくなる。
”玄関先ですよ”と俺の
腕に手を添えた葵を抱き上げて
部屋へと運ぶと、葵は何も言わず
ただ真っ赤になった顔を隠していた。











「 ・・・へぇ、いいんだ? 」


「 だめって言っても・・・スるくせに・・・ 」


「 ん、・・・まぁ、な? 」







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