続・俺様王子の初恋
















「 ・・・・強くなったな、葵 」







不安は消えない。
口を開けたら”怖い”と
言ってしまいそうになる。
手を離されたら逃げ出しそうになる。






体の震えは止まらないし、
止めようと思っても涙は溢れてくる。






強くなったんじゃない。
先輩が私を強く”した”んです。







「 ・・・・・そんなこと、ないですよ 」






返事をしながら、私はそう思っていた。








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