続・俺様王子の初恋
「 ・・・葵と、一緒になるために
先に俺が”外”に出たい 」
私より一歩先に社会に出る先輩。
誰よりもプライドの高い先輩が
頭を下げている。
”あの”泰雅先輩が。
きっと私がいなかったら
先輩は自由に進路を選べたはず。
私が将来不安にならないように、
”ずっと一緒に居られるように”
先に社会に出て、私の不安を
取り除いてくれる。
────────先輩が、こんなにしてるのに。
私は、怖がってばかりで、
頼ってばかりで、
強くなるって決めたのに。