続・俺様王子の初恋
確かに、葵だ。
ショートヘアでも、金髪でも
”これ”は葵。
言われなくても分かる。
「 ・・・・これが、なに? 」
写真から目が離せなかった。
髪型も、表情も、全て違う。
今の葵からは想像できない
昔の葵に、思考が乱される。
「 葵ちゃん、きっと言えないのよね。
あの子はいい子だし、純粋だし
きっと”今のまま”で居たいと
思うと、何も言えないと思うのよ 」
「 ・・・・は? 」
再度階段を上りきった美夏が
”泰雅”と、俺の名前を呼んで
自分の部屋のドアを開けた。