続・俺様王子の初恋





俺が、聞いていいのか?





それほどの過去を勝手に
葵の知らないところで
俺が知っていいのか?





「 ・・・・・話せよ 」









──────────でも、聞きたい。






知りたい、聞きたい。
ずっと俺を縛っていた
葵を気遣っていた”俺”が
消えていくのを感じながら
落ちたペットボトルを拾い上げ
再度ソファに腰を下ろした。







「 ・・・・話が終わったらすぐに
  葵ちゃんの家に行きなさいよ 」





”あぁ”と返事をしながら
俺は水を喉に流し込んだ。







< 60 / 365 >

この作品をシェア

pagetop