続・俺様王子の初恋
俺が、聞いていいのか?
それほどの過去を勝手に
葵の知らないところで
俺が知っていいのか?
「 ・・・・・話せよ 」
──────────でも、聞きたい。
知りたい、聞きたい。
ずっと俺を縛っていた
葵を気遣っていた”俺”が
消えていくのを感じながら
落ちたペットボトルを拾い上げ
再度ソファに腰を下ろした。
「 ・・・・話が終わったらすぐに
葵ちゃんの家に行きなさいよ 」
”あぁ”と返事をしながら
俺は水を喉に流し込んだ。