強引な次期社長の熱烈プロポーズ
柳瀬はそんな雑談を交えながら会話をしたあとに約束の30分が経とうとしていたため、挨拶をして店を出た。


「柳瀬さーん」

笹森が遠くから声をあげて走ってきた。

「急がなくても大丈夫ですよ」
「あっ…すみません。阿部に遅刻しないよう釘をさされていて、つい」
「ああ、彼女は完璧ですからね」
「そうなんですよー歳上の僕が頭上がらなくて」

冗談を飛ばして笑う笹森に柳瀬も笑顔で応え、二人はタクシーに乗り込んで時間が許すまで市内を回って歩いた。


空が茜色に染まり、あっという間に陽が沈んだ時に、そろそろ。と笹森の声で美雪との約束の店へと直行した。

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