強引な次期社長の熱烈プロポーズ
お客様に控えを渡すと、その男性は機嫌よく帰って行った。

百合香は、ふーっと息を吐いてカウンターに手をついた。


「すごいね!やったじゃん!!」


無邪気にそう褒めて、喜んでくれたのは坂谷だった。


「あ、すみません、色々聞きにいって。すごい緊張しました・・・」
「だよねぇ。オレだったらもっとテンパってた!!」


屈託ないその笑顔に百合香もつられて笑ってしまう。
昨日のことが夢だったんじゃないかって思う位にいつも通りの坂谷だったから。


「あ、私、5時までにFAX流さなきゃ」
「お、もう10分前じゃん。急いで」
「はい」


百合香は慣れないオーシャン宛の注文書をFAXした。

柳瀬のいない3日目もこうしてなんとか閉店までやり遂げた。


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