特上男子
なんやこれ……。


フラッとしてテーブルに頭をのせた。



『志保ちゃん大丈夫ッッ!?』

「冷たくてぇー気持ちよかぁー……」

『お酒飲み慣れてないのに一気なんてしたら危ないよ』



頭上から亮一さんの心配した声がふってきた。


ん?



「お酒ッッ!?」



ガバッと体を起こすとまたしてもふらついてしまった。


あれ……なんか体がフワッとして……。



『危ないッッ!!』



亮一さんの大きな声にビックリして目をギュッと瞑った。


あれ?


なんかいい匂い……。



『志保ちゃん!?』



心配そうに顔を覗き込まれて涙が溢れた。



「とも、きさん……」

『えっ!?何!?何があったのッッ!?』



まるでヒーローみたい。


私の体を包み込むように支えてくれとる。


やっと触れた。


泣いてる顔を見られたくなくて、私は智輝さんの胸元に顔を埋めた。


ずっとこうしときたいな……。


なんか、もう……。


智輝さんの声が聞こえるけどなんて言いよるのかよう聞こえ、ませ…………。







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