特上男子

ONとOFF

楽しい楽しい夏休みはあっという間に終わってしまった。


宿題の存在をすっかり忘れとった私は、夏休み3日前からほぼ徹夜で終わらせた。


案の定凜子からは呆れた目を向けられた。


ちゃんとやっただけ偉いと思う。


遥なんてやらないのが当たり前みたいな顔しとったし。



『髪の毛伸びたねぇ』

「そうなんよぉー。切った方がいい?」

『長いのも似合ってるよ』

「えへへ、ありがとうっ」



入学当初は鎖骨あたりまでしか長さがなかった髪の毛も、気付ば胸元まで伸びとった。


今までここまで伸ばしたことがなかったけん、自分でもなんか新鮮な感じ。



『お前痩せたよなー』

「ほ、本当!?」

「ちょっと引き締まったんじゃない?」

「毎日少しでもストレッチするようにしたけんかも!!ってかみんな今日どうしたん!?明日雨やんーッッッ!!」



凜子に笑顔で頬を摘ままれた。


い、痛いっっ!!



「ご、ごめんなしゃーい!!」



凜子の手が離れた後も頬がジンジンしとった。


恐るべし凜子様。






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