契約の婚約者
キャミソールに指をかけられ、肩がピクンと揺れる。


肩ヒモを降ろされ、片方の手が胸の頂を包む。


「ノーブラでドアを開けるな……」


少し咎めるような声が頭上から降ってくる。


「カタギリさんだって分かってたからね」


「確信犯かよ……」


「誘ってたわけじゃない……」


どうでもいいからだよ、と口にしようとして、その唇はまた塞がれた。


二人の熱い吐息が広いリビングに響き渡る。


幾度か繰り返してきたこの行為に自然とお互いの身体が反応する。


そのまま片桐にソファーに押し倒され、あぁ、また明日は寝不足で疲労が溜まる、と沙希は諦めた。


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