契約の婚約者

意識が朦朧とする中、片桐の魅惑的な声が聞えてくる。


「沙希----」


何度か名前を呼ばれていたようだ。


何？と答えたいが喉が擦れて声が出てこない。


「沙希、結婚するよな？」


片桐は腰を打ちつけながら、沙希の耳元でそう囁く。


イヤだと言いたいのに何故か言えない。声が出ないなら首を横に振ればいい。


「お前は俺と結婚するんだ。わかったか？」


普段そんなことを言われれば、相手を殴り倒していただろう。挿入されている異物を引き抜き、使い物にならないようにしたかもしれない。


最奥を容赦なく攻められ、突かれ、蜜壁を何度も擦り上げられ身体が浮き上がるような疼きが沸いてくる。


限界に近づき、達しそうになったとき、ダメ押しの言葉が降ってきた。