契約の婚約者
徹底的な片桐一族の英才教育と呪縛のように引かれた人生のレールに嫌気が指し、「自分を試してみたい。人生経験だ」と今の会社に転職した。


いずれ片桐グループを継ぐためにも有益になると、グループと関係のあるソフテックインターナショナルを選んだ。


その当時はグループを継ぐ気など更々なかったが、少しの時間稼ぎには役立った。


その点片桐は、沙希とは異なり上手く立ち回る。


今の会社で実績を納め、管理職まで上った。


自分の進みたい道も見え、目標が定まった、そんな頃に出会ったのが沙希だった。


一条の名前を聞き、二つ返事で受けたお見合いだった。


今後自分が進む道に有益になるかもしれない、そんな利己的な考えが99%を占めていた。


残りの1%は、一条の一人娘が、美人だと聞いたから。



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