契約の婚約者
8時頃、奈央が沙希のマンションを訪れた。


「ごめんね、残業しないでおこうと思ったんだけど、色々と引き継ぐことが多くて……」


「別にいいよ。あと1週間だもんね?」


「うん……」


「何飲む?ビールに焼酎、日本酒、ワイン。何でもあるよ?」


沙希は冷蔵庫を開け、自慢のお酒コレクションを披露した。


「流石だね……前に飲んだ、デザートワインだっけ、あれある?」


「アイスワイン?オーストラリア産のならあるけど、あれ結構アルコール度数高いよ?」


「いいよ、おいしかったから。それに今日は金曜だし、ここに泊まる!」


「何勝手に言ってんの?襲うぞ?」


「クス……いいよ、沙希なら♪」


「バカ女……」


トンと奈央の頭をこずく。


「ひどいなぁ……」


そう言いながら奈央はどこか嬉しそうだ。


さすが、ドMだ。



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