契約の婚約者
「広瀬、さん?」


「か、片桐さん、どう、して?」


「あぁぁぁ、もう!」


沙希が二人の間に割って入る。


「そう言うことだから、カタギリさん、今日は帰ってくれる?」


酔っ払いを後に払いのけ、片桐に合図を送る。


「わかった……」


ドアノブに手をかけ、片桐が帰ろうとした瞬間、奈央が彼を呼び止めた。


「ちょ、ちょっと片桐さ~ん、待ってくださ~い」


「こら、酔っ払い!!」


「沙希、じゃまなら私が帰るよ~悪いよ……」


こいつは回らない頭で何いらぬ妄想をしているんだ?


「何赤くなってんの?変な想像しないでよ」


「そ、想像なんて///」


完全にムラサキ色の想像をしているだろっ!?と沙希は奈央を睨む。



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