契約の婚約者
「沙希が実は25歳だってことも、家が一条コーポーレーションだということも知ってたんですかっ!?」


「まぁ、一応……」


「ひ、ひどい……」


「な、奈央?」


奈央はポロポロと涙を零す。


「誰にも言ってないのかと思ったのに……ヒック……片桐さんが知ってたのに、私は……知らなかったのぉ?」


とうとう泣きが入ったか、と沙希は溜息をつく。


「片桐さんとは……ヒック……エッチしただけだって言ってたくせにぃ……」


「お前、そんなこと言ってたのか?」


「あぁ、もう……奈央、わかったから……」


取り合えず、ワイングラスは取り上げ、奈央を宥めた。



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