アジアン・プリンス
「ああ、確かにそのとおりだ。だがティナ、腕の中で眠る愛しい女性に情熱を抱かない男は……棺桶の中で眠る男くらいだよ」


その証拠はすぐに顕著になる。

ブラジャーの肩紐がしどけなく落ちているのを目にし……その危うさは男にとって、全裸よりよほど扇情的なものだった。


「気づいてるのだと思ってた……だから、裸で……」


ティナの視線を感じつつ、レイは答えた。


「寝るときは何も身に着けない。この国ではそれほど珍しいことではないんだ。だが……可愛い奥様、それ以上見ないで欲しい。君の視線は熱すぎる」


レイの言葉にハッとして、ティナは慌てて横を向いた。白い肌は湯気が立ちそうなほど上気し、ティナの胸の膨らみは激しく上下している。

もしこの瞬間、誰かに背中を押されたら……。

不可抗力でもティナの肌に触れたなら……。


「あの……明日を待たなくていいの。私を本当の妻にして欲しいの……お願い」


ティナの言葉に息を飲むレイだった。


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