モノクロな僕と君
「そうか??」
「それで、何か用??」
父さんが[昔のデザインを見てるだけ]というのを完璧に信じてないということは、視線で分かる。
だからこそ深く探りを入れられる前に会話を進めていく。
そんな俺の考えを知ってか知らずか・・・なかなか父さんは内容を喋ろうとしない。
(いや、知っていながらあえてゆっくりと喋るんだ。この男はー)
「あぁ、そうだったな。」
「・・・早く言って。」
俺は苛立ちで胸のあたりに芽生えてきたどす黒いモノを紛らわせるために、テーブルに置きっぱなしでとっくに冷めたコーヒーを啜った。
イライラしてくるとそれを紛らわせるために他のことをしだす俺の行動を知ってる父さんは、
「明日から新しいのが増えるから、お前に任せようと思ってな。」
とやっと口を開いた。
明日カラ 新シイノガ 増エル