空sora
私は何を思い立ったのか、学校の階段をひたすら駆け上がった。







3階の教室はとっくに過ぎてしまっている。







なにかに引き寄せられるかのように。







ギィーッ








錆び付いたドアは私の嫌いな音を上げて開いていく。







青く透き通った空が広がっていた。








ここは屋上。


とく何もない殺風景な屋上には木で作られたベンチがポツンと置いてあるだけ。






私はそのベンチにそっと腰を下ろした。








授業はとっくに始まってるが、私はベンチから動こうとしなかった。




「そこ俺の特等席」









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