空sora
何故か空から男の人の声が降ってきた。










「えっ?」










見上げるとタンクのはしごにつかまる人影があった。














私は反射的にベンチを離れた。















すると人影はベンチに着陸し、何事もなかったかのように横になって昼寝を始める。
















すごく綺麗に整った顔、ブレザーがよく似合ってて














上手にブレザーを着崩ずしている。







おそらく学年別の刺繍が赤だったから




きっと先輩なんだろう。







「・・・あの!」








気づけば口を開いていた。









「・・・なに?」







明らかに昼寝を邪魔されてるから早く要件言えという不機嫌さだ。









「先輩ですか?」








少し恐れながら聞いてみる。








「・・・まぁ」








適当に答える彼。









名前が知りたくて








「あの・・・」










聞いてみることにした。













「・・・三浦湊」










「・・・えっ?」













一瞬、何を言っているのか分からなかったが














名前だと認識する。











「三浦先輩・・?」







名前を読んでみる。








「・・・湊でいい」








「じゃあ湊先輩で・・・」







「・・・」








名前を言い終えた三浦先輩は昼寝を再開した。
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