リサイクルかあちゃん
葉月は、色々な人に励まされて支えられている事に感謝した。癌を克服した友達からも「医者の余命宣告など気にしないで、おかあさんの生命力を信じてあげて最後まで諦めないで」と励まされた。その後、おかあちゃんは何度も入退院を繰り返し、癌は確実におかあちゃんの身体を蝕んで行った。腹水が溜まりパンパンに張ったお腹と脚で入院していえも点滴ばかりで、腕はあざだらけでがりがりに痩せていくおかあちゃん、でもおかあちゃんは痛いとか辛いとか弱音は吐かなかった。

その日、葉月は主治医の先生から「おかあさんは、胸にも水がたまっていて微熱も続いているしあと、3ヶ月位だ」と告知されました。
先生は、お母さんは今とても身体が痛くて大変だと思いますが、いつも先生や看護師さんに「有り難う仕事頑張りやて声を掛けてくれて、先生も忙しいから身体に気をつけてよ」とか周りの人に気遣ってくれて、普通こんな辛い状態だったら看護師や主治医に弱音を吐いたり当たったりするのですが、こんな患者さんは初めてです」と先生は葉月に思いを告げた。葉月はそんなおかあちゃんを誇りに思った。
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