Sweet vioret

告白

あったかくてちょっと甘いお酒の味がする。



唇を離すと澤野さんはあたしの驚いた顔を見て軽く笑った。


「酔っ払ったり泣いたり驚いたり悠ちゃんはずるいなぁ」



「澤野さんもずるいです…」



そう言った後見つめあいながらまたキスをした。「俺も悠ちゃん好きだよ」
あたしにしか聞こえないように。


その後は店を出てホテルへ向かった。


部屋で小さなキスを何度もしながら澤野さんはちゃんとあたしの顔を見ながら言った。


「こんな始まり方だけど付き合ってくれる?」

あたしは酔いはほとんどさめていたからちゃんと言えた。
「澤野さんが好きだから始まりなんて気にしない」



それが澤野和人との付き合いの始まりだった。


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