優等生な彼vs不真面目な彼
【2】屋上の彼





先「すまんが新田を探してきてくれるか?・・・頼んだぞ、委員長」





・・・はい、雑用きましたよ

担任にそう言われ、クラスメイトの新田君を探しに出た


たぶん新田君が居るであろう屋上に足を踏み入れる

少しさびたドアを開けると


「・・・やっぱりここにいた」


ギターを横に置いて寝転がる、サボリ魔の新田和哉君


和「・・・・・・」

「新田君?・・・寝てるの??」

和「・・・んー?あ、委員長じゃん、はよ」

「おはよ、・・・の時間じゃないよ」

和「俺、さっき起きたんだもん」

「だもんじゃないし・・・お昼だからね」

和「ん。で、なんか用あったんじゃないの」




むく・・・って起き上がった新田君の整った顔を見慣れないあたしは、彼から視線をそらす



和「・・・なに(笑)」

「えっ・・・・・・と、先生から頼まれたんだけど・・・」

和「あー、じゃあいいや」

「・・・何よ、それ(笑)」

和「だって、どーせお説教のお誘いでしょ。やだよ」

「子どもじゃないんだから(笑)」

和「・・・そんだけなの?『新田君、好きです』とかじゃなくて?」

「・・・・・・馬鹿じゃない?」

和「・・・ふふっ(笑)」



クールなイメージの新田君は、けっこう面白くて

嘘をつかない裏のなさそうな彼の独特な雰囲気は


いつもより緊張してたあたしにちょっとした安心感を与えてくれた








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