優等生な彼vs不真面目な彼
2人っきりの教室に
新田君とあたしの息づかい
時々、前髪を上げたりだとか
『ここは?』って聞く時にあたしに向けられる視線とか
普段の彼とは違う
真面目な横顔は
たぶん、いくら見てても飽きないよ
一緒に居れば居るほど
触れたくなる……
誰も知らない、放課後の時間
2人だけの空間
……、誰も、しらない
知られたくない
新田君の温もりを感じたくて
フワフワの猫っ毛に手を伸ばすけど
すぐに翔君の顔が頭に浮かんで
我に返って
伸ばしかけた手を引っ込めた
…………本当に
どうしたんだろう、あたし
おかしいよ
今更……
新田君のこと気にするなんて、変
それでも
こんなことが続いたら
抑えられる自信がないよ…
つい『好き』なんて
バカみたいな事
口走っちゃいそうな自分が怖い