正直に好きだと言えなくて…
京太郎も寛人のお母さんから
聞いたらしく
私の家に来た
「明美…」
「京ちゃん…寛人はもう…
私のことも京ちゃんのことも
分からないんだって」
「うん…」
「記憶喪失ってことは…
私たちってもう“恋人”なんて
言えないんだよね…」
「……」
「それってきっと…
赤の他人になるってこと…なのかな?」
「……明美…」
もう恋人なんかじゃないんだ…
私はいつの間にか泣いていた
「もう……グスッ寛人は…ぅ、
私たちの知ってる寛人じゃないんだよ!!
……京ちゃん!!!!」