正直に好きだと言えなくて…



**********


「俺って何者なんだろうなぁ…」


そう寛人は朝の登校中に
つぶやいた


「何言ってんの?
お前はお前だろ(笑)」




「そうだよ、寛人!」


まだ入学したての3人は
高校の忙しさを知って
余裕が持ててなかった

だから
寛人のつぶやきが
寛人の本音だったことに
気づくことが出来なかった


「…はぁ」




「あっ!京ちゃん!
今日の予習見せて(泣)」




「またかよ…いいよ。」


何気ない会話をしてる時も
私たちは寛人が参加してないことに
気づくことも出来てなかった


「……あのさ」




「ん?どしたの寛人?」






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