正直に好きだと言えなくて…
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「俺って何者なんだろうなぁ…」
そう寛人は朝の登校中に
つぶやいた
「何言ってんの?
お前はお前だろ(笑)」
「そうだよ、寛人!」
まだ入学したての3人は
高校の忙しさを知って
余裕が持ててなかった
だから
寛人のつぶやきが
寛人の本音だったことに
気づくことが出来なかった
「…はぁ」
「あっ!京ちゃん!
今日の予習見せて(泣)」
「またかよ…いいよ。」
何気ない会話をしてる時も
私たちは寛人が参加してないことに
気づくことも出来てなかった
「……あのさ」
「ん?どしたの寛人?」