君がいるだけで…[番外編短編集]
「凜~~~っ」


ママが潤んだ目をしながら私を抱きしめる。


「ママ…苦しいよ…」


そう言ったら少しだけ緩められたけど、
抱きしめられたままだった。


「凜…、じゃあ真尋くんは?どう思う…?」


「真尋くん…?凜…、真尋くんも好き!だってね、優しいしかっこいいんだもん!」


「そっか…。」


そう言ったママはやっと私を離してくれた。


「凜…今は全部理解出来ないかも知れないけど、
聞いてくれる…?」


「うん…?」


そこで3歳の私にママは真実を話し始めた。


確かにママの言った通り全部は理解出来なかったけど、

ママは真尋くんのことが大好きなんだって。

凜のパパは真尋くんなんだって…。

それだけしかわからなかった。


だけど、何故そんなに辛そうなのかわからなかった。

パパが外国から戻って来たこと、
ママは嬉しくないのかな?


…と、呑気に考えていた。


パパに内緒でママが私を産んだという事実は
理解出来ていなかった3歳の私。



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