英国喜劇リトレイス

レイモンドに作戦を話すと、じろりと俺を見る。

「……銃に怯えてヘマしないで下さいね」

「馬鹿にすんな! 大丈夫だよ!」

ホントはちょっと怖いけど、逃げられないから大丈夫だろう。

「じゃあ、しっかりお願いしますよ」

そう吐き捨て、レイモンドは物陰から飛びだした。

「やっとな。待ちくたびれたぜ!」

すぐさま構えて、すぐに眉をひそめるエルヴィス。

「ディゼルはどうした? まだビビってんのな?」

「さあ? どうでしょう?」

レイモンドが挑発的に微笑むと、引き金に指をかける。

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