英国喜劇リトレイス
そのままついて行こうとすると、キャヴェンドが後ろから冷やかした。

「ブスッとしてんなら来なくていいぞ。そういう奴がさっさと死ぬだけだ」

「んだと!」

「やめろってディズ!」

「……さっさとこいよ」

鼻息荒く、踵を返すとイアンは頭を抱えた。

バッカスはそんな俺をちょっと驚いたように見る。

「なんだよ?」

「いや。あいつは王子の次に軍で力を持つのに、よく歯向かうと思ってな」

「気に入らないんだよ。あんな押さえつけるような奴がいるの」

「…それは何処も同じだろう」


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