佳き日に
「私困るんだよね、学校行けないと。ただでさえ今まで課題提出してないのに出席日数足りなかったりしたら確実に留年で。」
「自業自得じゃないですか。」
「人助けだと思って協力してよ。」
そこまで話したとき、ウェイターがシフォンケーキを運んできた。
紅茶味のよで、茶色がかったケーキに白いクリームがついていて美味しそうだ。
「じゃあさ、俺らはあんたには手を出せないけど、雪と琴と閏には手を出せるの?」
鉛丹の言葉に、琥珀は桔梗を見ているフリをしながら奥にいる雪を見た。
ポッキーを二本食べている。
NO、だ。
「それはダメ。フェアじゃないもん。」
「そっか。」
「じゃあ、別の条件ではどうですか?」
桔梗の言葉にそちらに顔を向けてまた雪を見る。
ポッキーを三本食べていた。
保留、か。
「うーん・・・内容にもよるかな。」
琥珀がそう言えば、桔梗は一息ついて緊張した面持ちでこう言った。
「勉強、教えてください。」
「・・・え?」
どーいうこと?勉強教えるって、私が、桔梗に?
助けを求めようと雪を見れば、ポッキーを四本食べていた。
琥珀に任せる、といことだ。
そんな、と琥珀は掠れた声で呟く。
「ダメですか?」
桔梗の声に急かされる。
どうしよう、どうするのが正解か。
琥珀は必死で考える。
鉛丹と桔梗を呼び出した目的を達成することが第一で。
学校に行くため、留年しないため、と琥珀は自分に言い聞かせ腹を決めた。