佳き日に


[7]


雨の日記は淡々としたものだった。

依頼をこなした報告と古本屋の女の子と話したこと。

琴はペラリと日記をめくる。

日記の中で雨はもう一年以上も古本屋の女の子、茜と交流している。


『八月三十一日。
茜が音楽を聞かせてくれた。
学校で歌うらしい。
「この星に生まれて」
いい曲だ。歌詞がいい。
「何かを探してこの星に生まれた」
そういえば明日から秋田へ行くことになる。
茜とはしばらく会えなくなるな。』



『九月四日。
秋田にいた奴らは全員殺したが、肝心の親玉が福島に逃げていたらしい。
俺も福島に戻った。
途中で立ち寄った古本屋に茜はいなかったので置き手紙を残してきた。
仕事で一ヶ月は戻れないと書いたが、彼女の学校行事までには帰ろうと思う。
あの曲、この星に生まれて、彼女の歌を聞いてみたい。』



『九月十三日。
なかなか見つからない。
今回の相手はめんどくさい。』





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