佳き日に
というか、ここは必ず誰かがいるものだと思っていた。
雪じゃなくても、閏とか、琴とかが。
学校帰りにここに来れば必ず誰かはいた。
閏は大抵大きなメモに永遠と数字を書いている。
素因数分解だとか、そーゆーつまらないことをいつもしている。
「落ち着くんですよ。」
閏はそう言うが、琥珀には全く理解出来ない。
素因数分解に人を落ち着かせる効果があるのかどうかは微妙だが、閏は静かで琥珀の話を黙って聞いてくれる数少ない人だから機嫌を損ねてはいけない。
そのくらい雪や琴に関しての愚痴をいつも聞いてもらっているのだ。