佳き日に
チャラララ、とさらに曲が流れる。
ドラマの主題歌らしい。
「世界は愛で生きている」またなんともそれらしい題名だと思った。
「幸せには、なれなさそう。」
ぽつりと、琥珀が漏らした言葉。
琴は琥珀の方を向く。
その目は未だぼんやりとテレビ画面を見つめている。
「何でそー思うんだし。」
「いや、なんとなく。お金はないけど愛はある、じゃ幸せにはなれないんじゃないかって思って。」
琥珀はドラマに出ていた男女の話をしているのだろう。
頭では分かっていた。
でも琴には、茜を愛して死んでいった雨のことを言っているような気がして、つい反論してしまった。
「金だけじゃ幸せにはなれないっても言うし。」
「そうだよねぇ。」