佳き日に
「多分、本当だろうね。赤い女が出たって、今のところ五人くらいが言ってる。身元調査も依頼された。」
「赤い女の身元が分かったの!?」
「あぁ、五人とも同一人物の写真送ってきたからね。しかもちゃんとソイツは赤い服を着ていた。あ、ドレスか。」
「誰!?誰なの!?」
「柳琥珀。16歳。福島県在住。御学高校一年生。」
赤い女の情報をペラペラと話し始めた椿に、菘は眉を寄せる。
「16歳って・・・赤い女なはずがないじゃん。偽物じゃないの?」
事件が起きたのは21年前のはずだ。
その琥珀という少女も菘と同じくまだ事件の時には生まれていない。
「予想でしかないけど、彼女は赤い女の後継人じゃないの。」
「後継人?」
「そう。赤い女も今では50近くだ。もうメモリーズとまともにはやり合えないからね。」
菘はなんとも言えない気持ちになった。
大量のメモリーズを殺した赤い女が今も生きている。
そして、後継人を作り、またメモリーズをたくさん殺すつもりだろうか。
同類だからといって他のメモリーズを守る気はサラサラないが、自分の身は自分で守らなきゃな、と菘は思った
「で、その柳琥珀って子は赤いドレスを着て駅前をウロウロしていたらしい。」
椿のその言葉に菘の頭の中は疑問で溢れる。