佳き日に




「秘密警察のうち何人かが最近殺された。調べてみたら、メモリーズの仕業じゃなかった。おそらく、政府の奴らだ。」

「政府が秘密警察を、ですか?」

人間とメモリーズが殺しあうのは分かる。
別の種族だから。

だが人間と人間が殺しあうのは、同じ種族で殺しあって何の得があるのだろう、と閏は思う。

考えても仕方のないことだとは分かっていた。
神様のことで、領土のことで、お金のことで、人は戦争をし殺しあう。


「あと、政府からもう一つ指示か出ていた。」

「何ですか?」

「琥珀の安全が確認出来次第家に帰してやれって。」

「まぁ、元々そのつもりですしね。」

「記憶も消しておけ、と言ってた。」

閏は目を丸くして雪を見つめる。
雪は相変わらず無表情で見つめ返してきた。



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