佳き日に
ぼーっと文字列を眺めていたら、あるレビューが目にとまった。
「山犬に生き延びてほしい
★★★☆☆
by煎餅」
せんべいだ。
思わずエナカは呟いていた。
レビューの題名はこの映画の話をしたときエナカに言っていたことと全く同じで。
煎餅はせんべいと読むはずだ。
日付を見ればせんべいがエナカの家を訪れる二日ほど前のものだった。
このレビューを書いたのはせんべいだ。
エナカは確信すると急いで「全文を読む」をクリックした。
表示されたレビューは短く、しかし不可解なものだった。
「この山と、森と人家。この要素は複雑かつ」
レビューは途中でぶつ切りになっていた。
ん?とエナカは首を捻る。
せんべいが残した手がかりはこのレビューのはずだ。
それは間違いない。
だが、このレビューからはせんべいが言いたいことは見えてこない。