佳き日に





「山、森、人家……。」

レビューに書かれていた単語を口に出してみるが、特に思い浮かぶことはない。

なんなんだ、とエナカは気付かないうちに机をトントンと叩いていた。
せっかくここまで来たのに、ここで止まってしまうなんて。
もっと分かりやすくしてよ、と心の中でせんべいに悪態をつく。
死んだ人に言っても意味ないが。

あぁもう、とエナカは苛立って画面を下へスクロールする。
何かないのか、何かヒントが。


「あ。」

目にとまったのは「★★★☆☆」の表示。
星三つ。

始めに見たときはただこの映画はせんべいにとってまぁまぁだったのだな、としか思わず気にも留めなかった。
だけど、これがヒントだとしたら。

三つずつ。
文字を、三つずつ。


「山、森、家、の、は、か。」




山森家の墓。

頭の中でそう変換されると同時にエナカは新しいウインドウを開く。
エナカの家の近くに墓地はあるか調べるために。




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