佳き日に
[1]
「しょうがないですよ。」
琴の最期を話し、いつまでも泣き続ける琥珀を困ったように見つめて閏はそう言った。
「僕らの職業にしてはまともな死に方でしたよ、琴は。」
過ごした時間は琥珀よりもずっと長く辛いはずなのに、閏は泣かなかった。
琥珀に罪悪感を抱かせないための彼なりの配慮だということは分かっていた。
分かっていたからこそ、その優しさが辛かった。
申し訳なかった。
「お前がいつまでも泣いてたって琴は喜ばないぞ。」
泣き続ける琥珀を見かねたのか、雪もそう言って頭を撫でてくれた。
「……うん。」
「お前のせいじゃない。」
閏と雪が気をつかってくれたのだが、琥珀の涙は車に乗っている間ずっと止まらなかった。