男子校のお姫様

≪ピンポンパンポ~ン≫

その時放送を知らせるチャイムがなった。

≪おはよう。俺は中等部生徒会長の藍谷響(あいやひびき)です。さて、今日は生徒会主催のゲームをしたいと思います。優勝者には豪華景品が用意されてるから頑張ってね~≫

ゲーム?

≪それじゃ説明始めるよ。このゲームは、転入生である瀬戸佳音の歓迎イベントとして考えたものなんだよね~。ってことで、今から全校生徒強制参加で警泥してもらいま~す≫

「・・・え?」

あたしは生徒会長さんの言葉に目を見開いて硬直した。

≪ルールは簡単。高等部が警察で中等部が泥棒で追いかけっこするだけ。以上≫

・・・ざっくりすぎでしょ・・・。

≪おい、響!そんなんで分かるはずないだろ!!≫

今度は生徒会長さんとは違う誰かの声がマイクを通して聞こえて来た。

誰なんだろ・・・?

誰なのか聞こうと思い、慧の顔を盗み見ると眉を寄せて険しい顔をしていた。

そんな姿もかっこいいのが驚きだよね・・・。

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