男子校のお姫様

「ヤバいな・・・。この辺りにも人が集まり始めてる・・・」

それからだいたい10分位経ったころ、琉生兄が言った。

「じゃあ移動しますか?」

裕篤の言葉に琉生兄が頷くと、皆が立ちあがった。

「・・・眠い・・・」

龍だけは緊張感がない様子・・・。

「龍、もうちょっと緊張感持てよ・・・」

ヒロがそういうと、龍はヒロをにらんだ。

「・・・うるさい」

「ごめんなさい」

・・・コント・・・?

あたしは2人を見て苦笑していた。

「佳音ちゃん、何があっても逃げ切ろうね」

そんな言葉に、微笑して頷くと光君もエンジェルスマイルを返してくれた。


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