男子校のお姫様
光SIDE


祥の話を聞いた俺は、それらしき店員を睨みつけた。

せっかく佳音ちゃんと遊園地来て気分よかったのに・・・。

「・・・なぁ、もしかしてさ、光って佳音のこと・・・?」

「好きだけどそれが何か?」

なんだよ。文句あんのかよ。

んなびっくりしなくたっていいじゃん。

そんな会話をしていると、トイレから佳音ちゃんが戻ってきた。

たくさんの男の視線を集めながら・・・。

「ごめんね。お待たせ」

佳音ちゃんはそう言って小さく笑う。

視線には気づいていないようだ・・・。

「おかえり」

僕は白の状態に戻ると、笑顔で佳音ちゃんに言った。

男どもには黒い笑みをプレゼントしたよ。

それから僕たちはいつの間にか機嫌を直していた祥を連れて店を出た。

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